2010年10月9日公開の『Redline』は『LUPIN THE ⅢRDシリーズ』の監督を務めた小池健がメガホンを取った作品です。
2021年に10周年記念で劇場にて再上映され、記憶に新しい人も多いかと思います。
「え、車なんて興味ない……」
侮るなかれ。
本作は“女性”や“車の知識がない人”でも楽しめる作品となっています。
その魅力とはいったいなにか、2つに分けて解説いたします!
シートベルトはしましたか? それではアクセル全開!!
作品情報
「鮫肌男と桃尻女」の石井克人監督による原作を、
「アニマトリックス」の小池健監督が手描きにこだわって映画化した長編アニメーション。
木村拓哉、蒼井優、浅野忠信ら豪華俳優陣が声優として参加する。
リーゼントに革ジャンを着こなすクールな主人公・JPは、実はシャイで純情な男。
初恋の女性ソノシーを振り向かせるため、
軍事国家「ロボワールド」で開催される何でもありのカー・レース「REDLINE」に出場を決める。
幼なじみの天才メカニック、フリスビーがカスタムした最強の車でレースに参加するが、
その車には八百長のためのワナが仕掛けられていた。
2010年に製作・公開。2021年2月に「10周年記念上映」としてリバイバル公開される。
2010年製作/102分/G/日本
配給:SPOTTED PRODUCTIONS、GASTONIA
日本初公開:2010年10月9日
ネットでの声
※以下ネタバレを含みます。苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
◯ロマンチックで大人な恋愛
主人公のJPを務めるのは木村拓哉さん、ヒロインのソノシーは蒼井優さん。
JPは「すごく優しい男」とよばれ、レーサーとは対照的で頼りがいのある男ではありません。
そんな彼が身を挺して彼女を守るシーンがスローモーションで印象的な描写をされています。
ほかにも、自分の上着をかけバイクで家まで送ったり、ソノシーも家に入る瞬間にわざとピアスを落とすなど
大人な恋愛模様が繰り広げられています。
作中ラスト、JPが過去の話をする場面、過去と現在置かれている立場が逆転しているのは見事な演出だと思いました。
この話をきっかけにソノシーのJPに対する疑念も晴れ、ふたりの距離は縮まります。
そしてふたりはクラッシュしたJPの車を起こして乗り込み、ゴールを目指します。
運転中、JPはソノシーの肩を抱えていました。
こういった些細な“人間味”の描写が多く登場するのも特徴です。
レースと恋愛がシンクロし、進展していくさまはなんど見ても飽きません。
◯圧倒される作画
この映画の最大の特徴はなんといっても“映像の迫力”です!!
アメリカンアニメのような作画は2010年に作られたとは思えないほど繊細かつ衝撃的でした。
CG全盛の時代にもかかわらず、7年を費やし手描きにこだわった究極のアニメーションで、
メカニックの細かな部品やボタンを押す動作などはリアルそのものです。
作中ではキャラの種族が豊富で魚人やロボットなどいます(日本人も登場)。
なんといってもソノシーが可愛い!! JPはリーゼントォォォ!!
キャラが運転するマシーンも個性豊かでコメディ要素もある斬新なレースが楽しめます。
ド派手なカーアクションや大爆発だけでなく、キスシーンやタイトル回収も見所のひとつです。
終わりに
いかがでしたか?
本作のテーマは「友情と恋愛」。
レースを題材にした絆の物語です。
今回は恋愛について語りましたが、JPとメカニックのフリスビーの話も感動的です!
軍の陰謀、レーサー魂、友情と恋愛、そしてコメディ。
大人が必死になる様子に胸を打たれ、ロマンという言葉が合う映画は本作以外にはないと感じました。
小説版では映画で語られてない部分もありますので、興味のある方はぜひ購入してみてください。
みなさんは今、なにを目標に人生をあがいてますか?
それではまた次の考察でお会いしましょう。チャオ♪