映画『天気の子』実は現代社会を風刺している!?新海誠監督の第七作品目の魅力に迫る!

2019年7月19日に公開された映画『天気の子』。前作の『君の名は。』が空前の大ブームとなり、当時は新海誠監督の最新作として注目を集めました。

 さてそんな本作ですが、以前の作品と比べて大きく違う点があります。

それが「社会風刺」です。今回はその点をふまえて魅力に迫っていきます!

 今日も雨かぁ……それではいってみようー!

 


※ネタバレを含みます。苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

 


 

作品情報

 

「君の名は。」が歴史的な大ヒットを記録した新海誠監督が、天候の調和が狂っていく時代に、
運命に翻弄されながらも自らの生き方を選択しようとする少年少女の姿を描いた長編アニメーション。離島から家出し、東京にやって来た高校生の帆高。
生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく手に入れたのは、怪しげなオカルト雑誌のライターの仕事だった。
そんな彼の今後を示唆するかのように、連日雨が振り続ける。

ある日、帆高は都会の片隅で陽菜という少女に出会う。ある事情から小学生の弟と2人きりで暮らす彼女には、「祈る」ことで空を晴れにできる不思議な能力があり……。

「兄に愛されすぎて困ってます」に出演した醍醐虎汰朗と「地獄少女」「Last Letter」など話題作への出演がひかえる森七菜という新鋭の2人が、帆高と陽菜の声をそれぞれ演じる。
そのほかの出演に小栗旬、本田翼、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子ら。
「君の名は。」に続いて川村元気が企画・プロデュース、田中将賀がキャラクターデザイン、ロックバンド「RADWIMPS」が音楽を担当。RADWIMPSが手がける主題歌には女性ボーカルとして女優の三浦透子が参加。

 

2019年製作/114分/G/日本
配給:東宝

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ネットでの声

 

 

 

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◯社会風刺

 

 

 もしアニメ映画を観るのが好きな人なら違和感に気づくと思います。

そう社会風刺です。「え? なにそれ美味しいの?」と思う方もいると思います。本作の描写を例にご紹介していきます。

 

 まず作品全体の印象としては「スマホ」の使用が多いことです。

なにか珍しいものがあればカメラを向けて、SNSに投稿する。

ネット関係の映画ならばあり得るのですが、本作はそれがメインではありません。

また、バスる、炎上するなど現代社会ではよく見かけることも忠実に描写されています。

 これにより他の作品と比べ、「社会のリアルさ」を作り出しており、ネットで拡散される様子は現代社会の「匿名の集団」を表しています。

 

 その他にも、時間が過ぎれば別の話題を探すのも、大衆の関心の薄さを感じます。

大人のエゴ、晴れ女の存在、線路を走る少年、沈む東京。助けることもしなければ自分が動くこともない。

そんな「客観的思考」を密かに忍ばせています。

 

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天気の子『大丈夫だ』と言う言葉

 

 本作をいったん冷静に考えます。

少年と少女の奮闘を大人が邪魔をし、私欲の結果東京が沈みました。

 ヒロインの陽菜は最初遊び感覚で自分の能力を使いますが、世界の理に関わる重大なことだと気づきます。

そして自分の命と引き換えにみんなを救おうと決意します。

いくら映画のヒロインだからといっても彼女はまだ中学生。

その小さな身体が支えるにはあまりにも大きな責任でした。当然もっと生きたいと思ったことでしょう。

 主人公の帆高もまだ高校生です。

大切な人がこの世からいなくなるといって行動できるでしょうか。世界が歪んでもその人を助けたいと思うでしょうか。

 その結果が幼い彼らなりの答えだったのです。誰も知らないふたりだけの真実。

時が経ってみんな「晴れ女」のことを忘れているでしょう。後悔と責任が重くのしかかるのです。

 

 だからこそ帆高は「大丈夫だ」といいました。俺たちのやったことは真実、だけどこうしてみんなは生活して俺たちは再会できた。だから前を向こう。という意味が込められています。それにより陽菜の心の雨は止み、晴れ渡りました。

 

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まとめ

 

 いかがでしたか。大衆の「関心と無関心」を描写することにより、ふたりの奮闘と成長を対比的に表しています。

「好きだ」という言葉より「大丈夫」という言葉の方が心に沁みますね。

エンディング曲への持っていき方が最高に良く、私もここで号泣しました。

連日にわたり新海誠監督の作品を紹介してきましたが、いかがでしたか??

 

 

とても魅力的な作品ばかりですね!

 

 あ、雨があがったようですね。それでは次の考察でお会いしましょう。チャオ♪

 

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